
映画「Festival Express」のDVDを見た。
1970年、トロントなどカナダの数箇所の都市で開催された、ロック・フェスティバルのドキュメンタリー映画。
ミュージシャンらがイベント会場間を移動する交通手段は大陸を横断する長距離鉄道。
専用に借り上げられた列車に、グレイトフル・デッドやジャニス・ジョプリンら、当時の有名どころのアーティスト達が乗込み、数日間車内でいっしょに暮らすことになる。

車内は昼夜を問わずジャムセッションが繰り広げられ、多分、ドラッグやアルコールのせいもあるんでしょうが、誰も彼もが実にハイテンションで、陽気にその空間と時間を楽しんでいる。
実に幸せそうだ。
時代はヒッピー文化全盛時で、フェスティバルの入場料は無料であるべきだとの意見が根強く、警官や主催者が高いチケット代に怒った観衆と衝突する場面が時折出てくるのだが、このことからも象徴されるように、イベントは収益的には失敗したようだ。
ただ、ミュージシャン達の笑顔から察するに、結果的にどちらかというと観客のためのイベントというより、アーティスト達のためのイベントであったという感じがする。映画のハイライトも演奏部分ではなく、列車の中の出来事のドキュメンタリー部分だと思う。
大掛かりなショウービジネスとして巨大化してしまった今の音楽業界では、こんなイベントはできないかもしれない。
この映画で使用されているフィルムは長らく行方不明となっていたが、突然発見されたことで、昨年映画化されたもの。